やりたいことがたくさんある。選べない。
そんなことが悩みだったのだけれど、そのやりたいことの共通点を探していった結果わかったのは「実力や魅力があるにも関わらず、その力を発揮できていない人たちのサポートをしたい」ということだった。それはインドのスラムで勉強を教えることかもしれないし、日本人の海外進出のサポートかもしれない。ある場所では普通と思われているものも、場所が違えばすごいことかもしれない。こだわりを持ってやっている人たちには、どっかに活躍の場があるはず。
例えば、地域のちっちゃい病院。
今は多くの人がネットを使って近くの病院を探すけれど、ホームページを持って、きちんとアピールしている所はとても少ない。また「業者に依頼してきれいなホームページを作れば患者が集まる」みたいな発想のところがとても多く思える。現状、正しい病院選びは難しい。そこの病院の何が魅力で、どんな患者が集まっていて、院長はこんな人で、こんなことを大切にしていて、他と違うのはここだ、っていうのがわからない。また、多くのホームページが新聞広告と同じで、ウェブである必要がない。もっと色んなことができるのに、モッタイナイ。
例えば、在日外国人。
彼らは言語という大きな武器を持っているのに、アジア系は低賃金労働に、西欧系は外資と英会話教室に集まっている。母国のことをよく知っていてかつ日本のことを学んでいけばすげー力を発揮できるのに。地域で彼らの力を活かす道が絶対あるのに。モッタイナイ。
例えば、専業主婦。
彼女らには時間という大きな武器があるのに、活躍する場は低賃金の内職や、パートくらいしかない。子育ても一段落した40代-の経験を活かす場があればもっといいのに。一つの例でフローレンスがあるけど、もっともっと活躍できる場があるはずだ。モッタイナイ。
例えば、定年退職者。
知り合いの話だけれど、時間が余って暇でしょうがないという。結果、面白くもない、小学生の登下校の見守りと犬の散歩に精を出す毎日だとか。若者の仕事を奪うな!とかじゃなくて、もっと効果的に彼らを配置できる場所があるはずなのに。モッタイナイ。
崖の上のポニョの、老人ホームと幼稚園が併設された施設。これを理想的だという意見がある。これのベストアンサーとか見るとまあそういうこともあるよな、と思う。要介5とかだと安全面で問題が起きそうだけど、デイケアだったら上手くいくと思う。
例えば、公務員。
数がいて、街のことを知っていて、(イメージだけど)時間も比較的あるのに、今ひとつぱっとしない。彼らにもっと権限を与えて裁量に任せたら面白いことになるかもしれないのに。モッタイナイ。
ていうか、日本人。
留学にきて肌で感じているのは「もし日本人の半分、いや3分の1でも英語をきちんと話せるようになってここに来たら、アベノミクスなんて目じゃないほど世界がいい方向に変わる」ということ。仕事への姿勢とか、日用品のクオリティとか、ガラパゴス化ってディスってるのはメディアだけなんじゃないかってくらい、素晴らしい。日本人だけの組織は続々と経営不審に陥ってるけど、組織の中の一定数の日本人はむしろその組織をとても上手く回すと思う。
一番モッタイナイと思うのは、その力を示すのが絶望的に下手なこと。
だから、この人すごいよってのを人に伝えられる人になりたい。
そのための手段として、自分自身が信頼される人にならなきゃいけない。
あいつが薦めるならホントだろうな、って思われなきゃいけない。
信頼される人になるためには多くのことを体験しなければならない。
自分で見聞きした事のある人は、強いから。
「アメリカだったら殺されてるぞ」ってアメリカに行ったことがない人に言われてもピンとこない。もちろん、経験したことに関してしか発言しちゃダメとかそういうことではなく、説得力の話。自己満足の話。
多くの経験をしたら、自分がやることに関して自信が持てる。
「俺はいろんなことを経験してきたけど、これ(今やっていること)を選んだんだ」って言えるようになりたい。自分の人生を、数ある選択肢の中から選びたい。
全てを知ることなんて出来ないのはわかってる。
でも、能動的に選ぶ行為そのものに意味があると信じているから、俺は一つでも多くの選択肢を増やしたい。
選択肢を増やすためには、持ち運びできる力をつけなければいけない。
ブログを始めてすぐに書いたけど、日本でしか生きていけない人にはなりたくない。
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なんとなく見えてきたけど、まだもやもやしてる。
もっとくっきりすっきり将来が見えるように、残り1年の海外生活頑張ろう。
この方向は多分間違ってない。