淵野辺から世界へ!

20代。140字以上。

2022年3月に読んだ本

3月は沖縄, 格差, 家族についての本が多かった。


上間陽子(2017)「裸足で逃げる」は、語り口の臨場感がすごかった。琉球方言そのままの部分があったり、筆者のバランス感覚(東京x沖縄, 当事者としての記憶x研究者としての語り, 記録者x支援者, 研究x一般書)が秀逸で前提知識が乏しい自分でも容易に読めた。このあとに読んだcoyoteの沖縄特集が、全然違って見えた。

 

Orna Donath(2022訳)「母親になって後悔してる」イスラエルの母たちにイスラエルの女性研究者がインタビューした記録。上間さんの本と違って、今度は社会制度の中で守られている人たちの話。母性の幻、家族についての苦しみ、後悔。家父長制。幸福。

 

鈴木賢(2022)「台湾同性婚法の誕生」。社会制度に新しく取り込まれた者たちについての話。法制度、社会からの受け入れられ方について丁寧に記載している。法学者による書籍だからそれでいいんだけど、その時代に虐げられた人たち自身へのインタビューがないからか、弾圧や差別についての記載はほとんどない(一部「臨検」についての記載あり)。

 

あと、樋口耕太郎(2020)「沖縄から貧困がなくならない本当の理由」を読み直した。

 

 

 

結婚して家族を増やすという方向性に待ったをかけるような本ばっかり読んでるな。いまの自分はそこに違和感があるんだろうな。