淵野辺から世界へ!

20代。140字以上。

日本代表の話

昨日、新美潤氏(在ロサンゼルス総領事)の講演の機会があった。

日米関係の変遷と未来について軍事、経済、民間交流、などの観点から解説していくっていう内容だったんだけど、それはもうつまらなかった。

内容もだけど、用意された原稿を丸読みし、パワーポイントも文字が小さ過ぎて読めない、ジョークも総領事ならではの話もない。なんで貴方がこの話をするの?という疑問が浮かんだ。

直前に、在メキシコ領事の記事(嫁探しって領事の仕事?)を読んでいて期待しすぎたのもあったけど、あまりに聴衆を置いてけぼりにする講演だった。

 

 

以前、泉裕泰氏(在上海総領事)のスピーチを聴いたときも同じことを思ったのを覚えている。上海で行われた日中国交正常化40周年記念イベントの折,例に漏れず彼も原稿を丸読みし、聴衆を置いてけぼりにしていた。

 

 

総領事たるもの、きっと僕の想像を越えるくらい忙しいのだろう。

ライターの書いた原稿を予習する暇なんか無いんだろう。そんなのわかってる。

だけど、彼らは現地の日本人を代表しているわけだから、、、

 

 

と、ここまで考えて気付いたことがある。

クラスメイトやルームメイト、いや僕がこの地で関わる全ての人にとって、僕は日本人代表なのだと。

 

もし僕が授業中にうんこを漏らせば「日本人がうんこ漏らしやがった」というツイートが流れ、きっとその場にいた人たちは死ぬまで「日本人=うんこ」という認識を持つんだろう。そんなイメージは嫌だけど、僕が「(日本政府の偉い人と違って)アメリカ大使はユーモアも暖かみもある」と思っているのはルース大使と話した経験からだから、きっとそうなんだろう。

 

 

しかし自分は「謙虚で気配りができ、相手をたてながらも主張するところはする。伝統を尊び、武士道を体言する」というような理想的日本人ではない。それどころか「好きなことは熱中してやるけど、普段の生活は怠惰そのもので、何よりも自分を一番に考える」というような、超自分本位な奴だ。これが他人の目にどう映るかわからないけど、日本代表としてこのままではいかんというのはわかる。

 

他人のことは置いておいて、まずは自分を律しよう。

やられるかも

外国人向けの英語の授業、クラスの3分の2が中国人。

 

この前から始まった個人プロジェクトで、レポートを書く事になった。

 

先週、誰が何をテーマに書くか各々発表するみたいなことがあった。

 

その中の一人の中国人が尖閣諸島の日本の実行支配をテーマにすると言った。

 

もちろん批判的意見。涌くクラス。

 

直前までクリエイティブコモンズについてやろうかなと思ってた僕ですが、もちろんテーマ変更。かおにーじょんごーれん

 

そんなわけで、中国に於ける反日デモの暴力性についてレポートあんどプレゼンテーションすることに(仲良しのスペイン人とカタール人は爆笑してた。

 

 

大枠は

・隣国間に領土問題が生じる事は必然であることから、尖閣諸島についての問題はそんなに触れない。

・デモは評価(政治的権利だから)

・暴動は批判(ただの略奪・破壊行為)

・仮想敵を作るのは市民を統制するのに優れたやり方(13億人を統制することの難しさ)

・元々中国の人民は非暴力に訴える人だった 

・知識層は暴力の愚かさをわかっている(一部の中国人が暴走していること、非暴力の象徴としてLiu Xiaoboとかを例示)

・では、なぜ暴動が起きたか(チベットのときは速攻で鎮圧)

・権力移行の時期であること(共産党主導のデモもあった)

・日本での反日デモの捉えられ方(自分の周りの反応)

なんかを示し、じゃあこれからどういう関係を築いていこうか、っていう提案をしたい。互いにディスりあってもしょうがないし、せっかく好戦的なクラスメイトを持ったのだから、どこにゴールを見つけられるか探っていきたい。

 

今まで自分の周りにいた中国人とは違ったタイプの人たちだから、結構楽しみ。

 

 

Time asia's 60 years of asian heroes

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2006年のTime誌アジア版「60年間のアジアの英雄」特集に出てくる日本人13人

 

安藤百福日清食品創業者、即席麺開発者、カップラーメン開発者)

井深大盛田昭夫(SONY創業者)

王貞治

小澤征爾(指揮者)

黒澤明

丹下健三(建築家、東京都庁、代々木体育館などの設計者。槇文彦の師匠)

宮崎駿

宮本茂任天堂。マリオドンキーゼルダの人)

森英恵山本耀司三宅一生川久保玲(デザイナー)

 

日本人以外だとガンジーやマザーテレサブルース・リーダライ・ラマなど。

 

60 Years of Asian Heroes

 

ボスキャリに行かないことにした(雑感)

ボストンキャリアフォーラム(BCF)ですが、調べた結果、行かないことにしました。

今、3年生。色んな友人が(宿を安くしたいからw)誘ってくれたけど。

 


理由は

・自分は2016卒。

・一瞬、来夏のインターンを探そうかとも思ったけど、インターンだったら自分で見つけられる

・自分にとって魅力的な企業がなかった

・BCFのムービーではパナを推してたけど…今イイ企業が明日もイイ企業とは限らないの教訓。

・しかし大企業のほうがイイ企業であり続けるといわれている。

・結局イイ企業ワルイ企業は自分で決めたほうが後悔がない。

・その決断を下すには余りに時間がなさすぎる。

・しかしそんな悠長なこと言ってられない。

・とりあえず「雰囲気だけでも…」に金払って行くのは勿体ない

・なにより、平日開催は学生にはきつい(日本でもシュウカツは平日だけど)

・リクルートスーツに身を包み貴重なお話ありがとうございましたを言わないために留学したのに(それだけじゃないけど)、大学休んでそれをやるのは違う。

・先日、三田会の人と個人的に繋がることができて、そっちのほうが面白そう

 

 

逆に、魅力的に映ったのは

・3日間の拘束で採用が決まるのならとてつもなくラク

・同世代の日本のトップ人材と絡める

・もしかしたら英語で自己アピールする機会があるかもしれない(修行)

・ブログ検索するとおいしい話がいっぱい出てくる

 

・だから今年はいいけど、来年はいくかも(会自体はいいと思う)

中国(2)

「なんでこの時期(党大会前)にデモやんだろ?ほんとに怒ってんのかな?」

と思っていましたが、謎が解けました。

 

中国を理解する上でとっても勉強になるブログ記事

中国・反日デモ暴徒化の背景と、日中関係の今後~~最も基礎から解説!

 

特に

"中国人は交渉の民族です。だから尖閣問題に限らず、どんな場合でもまず必ず吹っかけて来る。それに一々動揺せず、どこからが譲れないラインなのかをはっきりさせることが、交渉の第一歩だと思うのです"

 

については超同意。

茂木健一郎twitter

"中国には民主主義がないから、異なる意見の人と辛抱強く議論をする文化的伝統が存在しない"

と言ってたのに、ひどく違和感をもったのはまさにこの点。

 

 

中国ってどんな国?中国人ってどんな人?

 「中国人は阿呆で、野蛮で、危険だ」

 「いや、俺の友だちの中国人はみんな優しいし、今回も冷静だ」

 「でも実際に黄島のジャスコが略奪されたぞ?トヨタが、パナが、ホンダが…」

 「俺の友だちの中国人は上海にきている日本人を心配し、守ったぞ?」

 

こんな会話に終わりはない。ケースだけ持ってきても無意味。

13億人を十把一絡げに「○○な奴ら」と決めつけることの無意味さをわかってほしい。もっともっと想像してほしい。

  

数字だけでも集めてみてほしい。

 

人口13億人以上

北京市(1960万人)や上海市(1920万人)など大都市に人口が集中。

 

失業率4.1%(=13億*0.041=5330万人≒韓国の総人口)

7億6400万人の労働者がいて、3億5400万人が都市部に集中。

その内1億5800万人が出稼ぎ。北京には700万人の出稼ぎ労働者

 

2011年の都市部の平均月収23,979元(×12.365=29万6500円)

2011年の農村部の平均月収6977元(×12.365=8万6250円)

格差は2.5倍以上

  

軍事費の総額は2011年度の日本の防衛省予算が1900億円に対して中国の国防予算は7兆8000億円。物価の差を考えるとあまりに膨大。中国の総兵力推定約228.5万人に対して、自衛隊26万人。

 

ざっとまとめると、こんな感じ。

 

以上を踏まえて言いたい事は

『中国にはめっちゃ人がいる。たくさんの無教養な人がお金のために都市部に集まっている。暴動を起こしているのはそういう人たち。逆に「いい中国人」と言われているような、日本人と直接面識があるような人は知識人や心に余裕のある人。彼らもまた、たくさん居る。』

 

ウイグルを、チベットを鎮圧する中国政府が、反日デモを取り締まらない訳を想像してほしい。集会が取り締まられる国において、大規模なデモがなぜ起こせるのか想像してほしい。

 

両国の抱える事情と照らし合わせて、このいざこざが行き着くであろう、最高の結末と最悪の結末、そして妥当な結末を想像してほしい。

 

想像力が足りない。

 

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有田焼と景徳鎮♡

 

ソース

中国統計局(National Bureau of Statistics of China)

Statistical Communiqué on the 2011 National Economic and Social Development

Income of Urban and Rural Residents in 2011

 

レポートも書いた。

2012 Anti Japanese Terrorism in China