淵野辺から世界へ!

20代。140字以上。

世界の終わりで痴女に遭った話

先週のある日、アリゾナは奇妙な天気だった。

晴れ→雨→快晴→雨→雹→雪→曇り

という、世界の終わりを思わせる、とても不思議な日だった。

 

 

そんな不思議な空の下、僕は痴女に遭った。

 

 

その日、僕はカタール人の友だちと昼飯を食べていた。

話が盛り上がりすぎて(たしかイスラム世界の一夫多妻制についてだったと思う)授業の開始に30分くらい遅れた僕は、雪が降りしきり、通りに人もまばらな中、早足で教室に向かった。

 

道中、50mくらい先に、こっちを見ている人がいるのに気付いた。通りには僕とその人だけしかいなかった。

 

近づくにつれ、ブロンドの彼女は上裸であることがわかった。ジャケットを郷ひろみのように脱いでいて(一応、袖は通しているようだった)、おっぱいをぽろんとさせながら、こっちを見ていた。年は20歳から25歳くらいというところか。普通の学生のようだった。

美人局?ドッキリ?カメラどこ?一夫多妻制?と、混乱しながらも、僕は立ち止まることなく、彼女に"Hi"と声をかけた。彼女はウィンクを返してくれた。僕はウィンクより、おっぱいに目がいっていた。それはもう、立派なおっぱいだった。

 

 

僕らはただ、寒いねと言ってすれ違った。

 

彼女に背中を向けるのはとても恐かった。

 

僕はさっきよりも早足になって、教室に向かった。